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こんなはず……!
電子マネーを確認していると、100万円分のポイントはすでに消えていた。
残高はゼロだ。
「嘘だ、なんで……!」
それならまたゲームでポイントを……。
そう思っても、1度閉じたゲームは起動しない。
「失敗したから、もう二度とゲームはできないよ」
玲香が耳元でささやく。
そんな……!!
気がつけば私のまわりには沢山のクラスメートたちが集まってきていた。
みんな、詩子と仲良くしていた子たちだ。
私と離れている間に、詩子は前向きに沢山の友人らを仲良くしてきた。
「詩子泣いてたじゃん」
「雛最低」
「詩子は雛のことずっと心配してたんだよ?」
私を避難する声があちこちから聞こえてくる。
ふいに、結イジメの光景が脳裏に蘇ってくる。
めかくしされて、転ばされて叩かれて笑われて。
「雛って最低!」
誰かがそう言った次の瞬間、私の頬に平手が飛んできた。
パチンッと乾いた音が響いて、ヒリヒリとした痛みが頬に走る。
それは私が結にやったことだ。
いや、それだけじゃない。
もっとひどいことを、友情の崩壊をさせてきた。
いろんな目が私を睨みつける。
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