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中の個包装されたチョコレートを適当に掴みだして、2階へ戻る。
部屋に入ると詩子は大きなクッションに寄りかかってスマホをいじっていた。
スマホからはゲームの音が聞こえてきている。
「なんのゲーム?」
テーブルにチョコレートを置いてそう聞くと「パズルゲーム」と詩子は視線をズマホかあら外さずに答えた。
私も詩子も数ヶ月前からパズル系のゲームにハマっていて、もう何作品もダウンロードしてプレイしていた。
こうして勉強の休憩時間に遊ぶことが多い。
「最近のパズルゲームって同じようなものが多くて、飽きてこない?」
「それ、わかる」
詩子がゲームの手を止めて大きく頷いた。
ひとつひとつのゲームは面白いのだけれど、途中から急にレベルが上がって難しくなり、クリアできなくなって別のゲームをダウンロードする。
その繰り返しだ。
内容だって大差なくて、正直私は飽きてきていた所だった。
「たまには他のゲームをダウンロードしてみない?」
私は自分のスマホを取り出して詩子に見せるようにして、アプリストアを開いた。
ここには沢山のアプリがあり、基本的には全部無料で使うことができる。
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