新、呑兵衛・夏凛と缶助の酔いどれ探偵捕物控 陸

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「あの日の3日前に相田と名乗る男性から 奥さんの浮気調査をして欲しいと依頼が電話で 来まして『立て込んでいるので伺うのは 3日後になる』と伝えたところ、それでいいから お願いしたいと言われましてその件を受け、 それで3日後の10:00に伺うことを約束したので あの日10:00に指定されたあの場所に行きました 自転車であの場所に行くといきなり後ろから 「関谷缶助さんかい?」と聞かれて「そうだ」 と答えるといきなり腕を掴んできたんです それで揉み合いになったんですけど いきなりピストルのような物を突きつけて来て 車に乗せられて車の中でガムテープで手足を巻かれ、口にもテープを貼られて目隠しされ 動くことも声を出すことも出来なくなりました。 目隠しを取られたのがあの倉庫のようなところに 着いた時です、それで椅子に縛られて暴行を受けました。その時 「兄貴を嵌めやがって」と言っていたのを 覚えています。何か金属の棒のような物で 散々殴られて気絶してしまったんです、 で、気がついたら夏凛さんが目の前にいた という訳です」 「あのピストルは改造拳銃でした、奴はその辺の 知識が豊富で最初に逮捕されたのも改造拳銃に 関係する事でした、自分で改造して それを、売っていたんです、その時の一丁を どこかに隠していたんですね」 「下手したら缶助も打たれていたかも 知れないんですね」 「そうです、危ないところでした」 「そんな事も調べずに安易に長谷川さんを 倉庫内に向かわせてしまった。それで怪我まで 負わせてしまうなんて、私はなんてバカな事を したんだろう!彼を危険な目に合わせてしまった 撃たれた所が腕じゃなかったら、りんが あの時奴に飛び掛からなかったら.........」 「夏凛さん、そこまで考えるのはやめましょう 奴がピストルを持っていたなどと知らなかったのですから」 「僕がもっと強かったら......... あの時は『奥義・むしり缶助』の技を 出す暇も与えてもらえませんでした。 探偵助手としてもっと身体を鍛えなきゃ」 「今日はもう1人の助手さんはお休みですか?」 「えっ?あっ!長谷川の事ですね、 彼も怪我を負ってしまったので暫くは 休暇を与えました」 「夏凛さん!僕達警察が長谷川さん『人間ツアーリボンバ』加納さん『歩く核弾頭』 隊長さん『雷神』のことを知らないとでも?」 「えっ?はあ?さあ?何のことでしょう......?」 「とぼけてもダメですよ、まあ今回は 缶助さんの人命にも関わる事でしたし 本当にスピード解決してくれました。 長谷川さんがいた事は僕の中だけにしまっておきます、でもこれからは危険と思ったら すぐに警察の方に連絡して下さいね、 それと、このワンちゃんの事なんですけど 今度、警察犬の訓練とテストを受けてみませんか このワンちゃんなら必ず合格出来ると思いますが 考えておいて下さい、もしこのワンちゃんに 訓練を受けさせる事を決めたら僕の所に連絡をくれますか?手続きは僕がしますから、 このワンちゃん名前は?」 「当探偵事務所の副所長の『りん』です」 「はははっ!副所長さんでしたか、これは失礼しました。『りんちゃん』警視庁の木戸です これから、仲良くして下さいね」
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