新、呑兵衛・夏凛と缶助の酔いどれ探偵捕物控 陸

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別に身体の具合が悪いわけではないけれど 今日の所は缶ちゃんに甘えておこうかな... 朝食を食べ終わり缶ちゃんが後片付けをする、 「それじゃ、お言葉に甘えて上に行くね」 「はい、何か欲しいものや用事があったら いつでも呼んでくださいね」 「わかった、ありがとう」 そう言って、私は部屋に戻った。 「夏凛さん、どうしたのかな?昨日は あんなに元気だったのに......風邪でも引いたのかな?あとで薬を持っていこうか」 そんな事を考えながら片付けを済ませ、今日の 予定を見る。 「今日の予定は?.........相田さんの奥さんの 浮気調査?相田さん?住所は近所だな、 まずは旦那さんから聞き取りしてからだ! もう少ししたら出かけるか」 出かける前に 夏凛さんに飲ませる薬を薬局に買いに行く 薬局はこの商店街にあるので助かる、 ちょっと開店には早いが事情を説明して 風邪薬を購入させてもらう。 買ってきた薬と水を持って夏凛さんの部屋に 行く。 「夏凛さん、起きてますか?」 「起きてるよ、入ってきていいよ」 扉をあけ、部屋に入ると相変わらず 副所長が怖い顔をしている。 「副所長!そんな怖い顔しないでよ、 夏凛さんの薬を持ってきただけだから、 夏凛さん、薬ここに置いておきますからね、 必ず飲んでくださいね、 副所長!ちゃんと夏凛さんの看病をするんだよ。 それじゃ、僕は仕事に行ってきます。 今日は浮気調査で行き先は高城町の相田さんの 所ですから、お昼ぐらいには帰って来れると 思いますから、それじゃ行ってきます」 缶ちゃんが自転車で依頼先に向かった。 「何だか、缶ちゃんに悪い事したな、別に 具合が悪いわけじゃないのに............ でも、まともに顔を見れないんだよね」 また、夢の事を思い出してしまった。 顔が赤くなる私・・・・・ りんがベッドの横でお座りして私を見ている。 「りんちゃん、も少し缶ちゃんに優しく接して あげてね、彼は私のこと大切にしてくれてるのよ りんちゃんにも優しいでしょ、美味しいご飯も作ってくれるし、だから彼に怖い顔しちゃダメよ」 りんは私の言った事がわかったのか 笑顔を見せてくれた。 ************************* いつのまにか、寝てしまったようだ。 時計を見ると15:00を過ぎていた、 缶ちゃんがもう帰ってきているだろうから 事務所に降りていった。 しかし、缶ちゃんの姿はない、 「おかしいな?お昼くらいには戻るって 言ってたけど............事情を聞いてから その足で調査に行ったのかな? 電話してみるか」 缶ちゃんの携帯に電話をする、 呼び出し音はするが、全然出ない。 「どうしたのかな?張り込んでいるのか?」 もう少し待つ事にした。
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