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アレンジ
「三田君この二階の従業員部屋なんだが〜壁が傷んでると思わないか?随分古臭いそしてこの気の床もうちの実験用具珍しいものもたくさんあるだろう人が乗っても大丈夫な分厚いガラスの板とかそれを利用して床にするんだよ。
何人乗っても大丈夫な床にスケルトンの床だ。でもここは更衣室ここはテーブルを置いてくつろげるスペースにするんだよ。半分仕切ってもう半分にロッカーをくつろぎスペースと休憩スペースを分けるんだよ。ここを癒しの空間にするんだよ」
「それはいいわね。直樹〜でも壁はどうするの?」
「壁は〜そうだ!あいつに頼もう。きっと安くしてくれると思う。交渉してもらうよ」
「先輩?誰に何を頼むんですか?」
「祐樹と母さんだよ。二人はモデルだよ?大道具さんとか絶対に知り合いがいるはずだよ。テーブルもいらないものとかあったら貰えるかもしれないよ?今はまだ祐樹も母さんも撮影だろう。後で電話してみるよ」
三田は「皆んな黄色い叫び声をあげてたのは〜どうも似てると思ってたんですけど〜やっぱり、モデルの祐樹さん」
「そうだよ。今頃気づいたのか?かっこいいだろう。あいつ昔からイケメンなんだよ。スタイルもいいしね。たまに本当に俺の弟か?って思うよ。はっは。。」
三田は心の中で確かに似てない。お腹でどうやったらイケメンと普通の顔になるんだろう?
三田がそんな事を考えてると直樹は言った。
「じゃあ今言った事を全てそこのメモに書いておいてくれ三田君」
三田は「はいわかりました」
「じゃあ今度は一階に行くか」
そう言うと三人は一階のレストラン部分に降りて行った。
「ここは業者に頼んだ方がいいね。まず厨房古いから綺麗にリフォームした方がいいし、今時
自動扉じゃなく重たい扉で入るのに力がいるから、高齢者さんは敬遠してしまうしカートを押しながらのこの重たい扉はきつい。若い人でもきついものがあるね。自動扉にした方がいい。
そして、外に段差があるのにスロープがないからこれではまるでお年寄りは来なくていいですって言っているようなもの。
あと、玄関近くの壁ここは自分達で補修できる程度のものだね。三田君、ちゃんとメモしてくれよ」
「はい、先輩」
そしてその後直樹は思いもよらない事を三田に言った。
「三田君、君の料理の腕は最高だ。アレンジレシピも厨房でバイトをしていた経験もある。そしてこの張り紙、厨房スタッフ募集の張り紙だよ。ここでの仕事はきっと君を輝かせる事だと思う。だからここで働いてみないか?君の腕ならきっと三つ星を取れるシェフになると思う」
三田は俯いて暫く黙っていた。
そして口を開いた。
「やっぱりそうなんですね〜今の会社僕には向いてないんですね〜僕もそう思っていました。わかりました。料理は好きですから転職します」
「必ず食べに来るからね。有名シェフに三田君なら絶対になれると思うから。これで以上かな?今日の夜社長に電話掛けるから三田君わかるようにメモを書き直しておいてくれ」
それを聞いた美紗子は嬉しそうな顔で言った。
「よかったー。これで社長の承諾がもらえればロイヤルホテルに泊まれるわよ。社長がオッケーだったら次の日直樹に一日休みくれるって直樹に渡したロイヤルホテルの券本物なの。一泊だけど新婚旅行だね。引き継ぎとか新人教育とか〜大変だから仕方ないわよね。嫌味じゃないのよ。本当に直樹と少し側にいたいなんて私の我儘だからね」
み、美紗子の目が笑ってない。まだ怒ってる。
うすら笑い浮かべてる。女性は怖い。
直樹はそんな事を思いながら美紗子の顔を見ていた。
「じゃあ夕方社長に電話しておくよ。三田君
君は料理で有名になってくれ、そしたら私は自慢するよ。私が料理の道を勧めたんだってね。私の後輩なんだってね」
三田にそう話すと直樹と美紗子はこの仕事が終われば普通の新婚旅行と新婚生活が待ってると思いとても幸せな気持ちになっていた。
この時の直樹は美紗子や友人達を大切に思う。面白くて優しい皆んなから信頼が厚い誰からも好かれる人物だった。
まさかこの数年後直樹が少しずつ変わってしまうとは誰も思わなかった。
主夫その決断が〜直樹が泥沼に入るきっかけになってしまうのだった。。。
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