その日の夕方

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その日の夕方

 直樹はその日の夕方自分の職場「泉」株式会社の社長に電話を掛けた。社長は明日一番にこのイタリアンレストランに来ると言う。その時、社長が納得してくれれば仕事は終了そして、これから美紗子との新婚生活が始まる。  直樹も美紗子もこれから始まる新婚生活に心弾ませていた。  「直樹〜これでやっと二人の新婚生活の始まりね。ずっと一緒にいられるね」 「そうだね。ところで美紗子この仕事が終わったら僕からの提案があるんだ〜まだ秘密だけどね」 「何?夫婦の間で秘密とかやめようよ」 直樹は言った「サプライズ〜サプライズ〜」 「里奈ちゃんじゃないんだから〜何よ〜サプライズって?」 三田も「あ〜そう言う事だったんですね。お得意さんに〜」 「三田君、喋んないでくれよ!絶対に。この仕事がうまく行ったら僕が美紗子に話すんだから」   「わかりました。先輩。先輩は奥さん想いですねー。僕も先輩を見習いたいです。主夫も憧れます。女性が家事だけをやる時代はもう古いと思っています。できる方が家事をやって仕事が忙しい方が仕事をする当たり前の事だと思ってます」 「三田君わかってくれるか〜中にはわかってくれない古い考えの上司もいるからねー。わかってもらえて嬉しいよ。そうそう社長が来たら三田君厨房のキッチンで社長にも振る舞ってくれよ。社長はグルメだからね。三田君のオリジナル料理ならきっと喜んでくれると思うんだ」 三田は「はい、料理なら得意ですので」 三田はキラキラしたとてもいい笑顔をしていた。   数年後この三田と直樹が対立するとは誰も思わなかった。
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