出産した次の日

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出産した次の日

 「家事も終わったし、直美と美優の顔見てくるか。可愛いかったなー。美紗子に似て嫌、俺にも似てるよね。うちの子が一番可愛いよ間違いなく」 自由に時間が作れるのは、主夫のいいところだよな。そんな事を考えていた。  「美紗子〜美優 直美元気かな?」 そんな声を美紗子に掛けた直樹は美紗子が寝ているベットのカーテンを開けようとした。  その時「えっ?直樹?木原って書いてあるからまさかって思ってたけど?」 「こんな偶然あるんだねー。まあねー。家が近いからそう言うこともあるか?でも出産日までほとんど同じ病室まで同じなんて偶然なかなかないよね」  直樹は「恭介〜陸〜久しぶり〜ラインで話してたけどそう言えば出産間近だって言ってたよねー。うちもね〜つわりが酷いって美紗子が言うもんだから心配でなかなか前みたいにお茶に誘えなくてごめんね。でも出産日がほとんど同じで三人とも主夫なんだから公園に今度連れて行って子供を一緒に遊ばせる事も出来るよね?今から楽しみだねー」 直樹は恭介と陸に公園に連れて行くそんな未来の話をしていた。  「美紗子〜こちらが前にビデオ通話で見せた恭介と陸だよ」 「こんにちは井田陸と言います。妻の井田理沙です」「よろしくお願いします」 「こんにちは僕は堺恭介でこちらが妻の夢です」 「よろしくお願いします」 「私は木原美紗子と言いますが帝王切開で起き上がれなくてごめんなさい」 「仕方ないわよ。双子ちゃんなんだから可愛い」 「うちの子も、お披露目しようかしら〜うちの子は堺優子と言います」 「うちの子は井田佳菜子って言います。よろしくお願いします。家も近いしお友達になってくれたら嬉しいです」 美紗子は言った「みんな女の子なんですね。きっといいお友達になれるわ。よろしくお願いします。と言っても三人旦那さん主夫だから旦那さんが子供を通じて井戸端会議とかしてたりしてね。 きっと仲良くなると思います。末長くよろしくお願いします」 この時、三人の家族は幸せの絶頂期だった。 ところがこの井田陸と堺恭介によって直樹は少しずつ変わってしまう。それは出産してから僅か半年後の事だった。。。
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