再会

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再会

「母さん……」  歌い終えたサワに、レイが呼びかけた。 「レイ?」 「母さんが泣きながら俺を呼ぶ声が聞こえて来たんだ。俺は辛くて耐えきれなくなった。そしたら今度は母さんの歌が聞こえてきたから、歌声を辿って戻ってきたんだ。」  そう言ってサワを見つめるレイの目は幼い頃のままだった。 「ええ、ええ、ずっと呼んでたのよ。一緒に帰りましょう。」  そう言ってサワは泣き崩れた。  小さな子供を抱えながらも、貧しい開拓の村で気丈にたくましく男たちに混ざって働きながらレイを育て上げてきたサワが今、レイの目にはとても小さく映った。 「そうだね、母さん。」  レイは起き上がり祭壇から降りると頭ひとつ分も小さな母をしっかりと抱きしめた。  
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