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「じゃあ、なんで〝夏の終わりの花〟のこと、
教えてくれた............の?」
そう問いかけると。
「.........っ、お前がさ、
瀧川先輩好きだって噂あったから」
その言葉と同時に私を離すと。
〝やっちまった〟みたいな顔で、
髪の毛をガシガシとかくひーくん。
今日、一緒に来てくれたことも含めて。
............期待してもいいんだよね?きっと。
瀧川(たきがわ)先輩のことも含めて、
私も、ちゃんとひーくんに伝えなきゃ。
「ふふっ、瀧川先輩は部活で仲良かった先輩。
私の.........っ、好きな人はひーくんだよっ、」
「.........俺ダサ過ぎ、」
「ダサくないよ、かっこいい」
私はそう言って、ひーくんの頬に、
──────ちゅっと口付けた。
〝夏の終わりの花〟は、
私の名前が、花子ということもあるけど。
1番は、ひーくんみたいだって思ったから。
冷たいけどクールなひーくんに、
似てると思って見つけたいと思った。
だから、〝夏の終わりの花〟を、
ひーくんと、見つけられた今日は特別な日。
fin.
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