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この星に咲くヒマワリは、お日様がのぼってから沈むまでの間に、ものすごく大きく育つ。
朝日に照らされた子ネズミほどの小さな苗が、夕方にはゾウの背丈を追い越しているくらいには、大きく立派に育つ。
たぶんこの星の豊かな土と水と、ジリジリと照らしつつも、暖かくてどこか優しさのある日差しが、ヒマワリたちをここまで大きく育てているのだと思う。
チイがはじめてこの星に着いたとき、そんなヒマワリたちがいっせいにお日様のほうを向いて、青い空のなかで輝いているのを見た。
鮮やかな黄色の花と緑色の葉茎が、風に揺られて波のようになり、暖かな日差しが反射してキラキラ光っていた。
(なんてきれいな花なんだろう……)
とチイは思った。
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