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この星に人間が住み始めたのは、うんと遠い昔の話だ。どんな古い歴史書にも、いつから住み始めたかなんて書かれていない。
ヒマワリもそのころに人間が持ち込んだらしいが、「らしい」ということしか分からない。
ただ一つ言えるのは、人間の住んでいるたくさんの星々のなかで、ヒマワリという花が咲くのがこの星を含めてわずかしかなく、しかも1日で成長するのはここだけだということだった。
一面、ヒマワリ畑に囲まれた飛行場に、チイの乗った宇宙船は降り立った。乗客は20人程度の、小さな宇宙船だった。
お父さんの手を握りながら、チイは船を降りた。まだ8歳になったばかりだ。
「ねえ、お父さん。あの花、きれいだね」
「そうだね、チイ。あの花は『ヒマワリ』っていうんだよ」
「ヒマワリかあ」
チイは目を輝かせた。
「しばらくこの星にいるからね。今度、一緒にヒマワリの畑に言ってみようか」
「うん!」
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