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宇宙船から降りて、少しモノレールに揺られたあと、チイとお父さんは白い箱のような家に着いた。
「しばらくの間、ここで暮らすからな」
お父さんが言った。
「うん。今回はちょっとだけ広いね」
「ああ。前回はすごい部屋だったからな」
お父さんは「あはは」と続けて笑った。
あの時は砂嵐ばかりの、たいへんな惑星にチイとお父さんが寝られるスペースくらいしかない小さな部屋だった。
「それに比べたらずいぶんとましだね。あ、ベランダもあるよ」
チイはうれしくなってベランダに出てみた。真下にヒマワリ畑、遠くには白い山の連なりが見える。
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