S   58

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S   58

「だっ、…だ…って…」  胸から顔を上げて、泣きそうになった翠里の頬に口付けた。 「…だって?」  続きは何て言うの?  翠里が両手で顔を隠した。 「だって…、慎…キスも、さわるのも…ぜんぶきもちい…から…っ」  うわ… 「マジで?」  すげぇ嬉しいんだけど  顔を隠した翠里がこくりと頷いた。 「…だ、だから…も…、あの…」  恥ずかしそうに言い淀むのが可愛い。 「じゃあ…、下も触っていい…?」  顔を隠してる手の甲に口付けながら訊く。 「え…」  指の間から俺を見た翠里が丸い目をもっと丸くしてる。  その目をしっかり見つめた。 「嫌…?」 「…あ…、や…じゃない…」  翠里が両手を顔から外した。  恥じらいと欲の混じったような、見たこともない(あで)やかな表情で俺を見つめている。  心臓が今までにも増して強く打って、胸を突き破ってしまいそうだ。  ドキン ドキン ドキン ドキン  細い腕が俺の首に伸びてきて、ぎゅっと抱きついた。  耳に、震える唇の感触。 「…さ…さわって…慎…」  う…わ…わわ…っ  やばいやばいやばい…っ  んな掠れた声で、んなこと言われたらそれだけでイキそうだ…っ  翠里を一度ぎゅうっと抱きしめた。翠里は俺の首に抱きついたままだ。  背骨の凸凹を撫で下ろしていくと、翠里がぴくぴくっと身体を震わせた。  翠里の荒く甘い息遣いが耳元で聞こえている。  背中側からスウェットのパンツの中に手を入れる。肌と下着の間に指を滑らせると、翠里が息を飲んだ。  俺も呼吸が苦しい。緊張感がハンパない。ガチガチに硬くなった性器が窮屈で仕方ない。  翠里の小さな尻を撫でながら、スウェットと下着を一緒に脱がしていく。 「…あ…っ」 「あ、ごめ…っ、ごめんな、翠里」  下着に引っかかった翠里の小ぶりの性器がぷるんと揺れた。  その先端からはもう滴が垂れている。  つい、ごくりと喉が鳴った。 「…んっあ…や…っ、ね、慎…っ、慎もぬいで…っ」  恥ずかしそうに脚を曲げて、翠里が俺のハーフパンツに手をかけた。  やっばい、それ…っ  翠里に脱がされそうになってるって、なんだこれ…っ  脳みそ沸騰しそう…っ  心音が身体中に響いてて、頭がわんわんする。前に突っ張ってるハーフパンツと下着を翠里に引っ張られながら脱いだ。 「す…っごい…慎の…」  思わず、みたいに呟いた翠里の唇を塞いだ。  言うこともやることも可愛すぎて俺が保たない。  キスをしながら、翠里の身体を撫で下ろしていって、下腹の辺りで手を止めた。翠里が息を詰めて、薄い腹がへこむ。勃ち上がった翠里の性器から、先走りがたらたらと溢れ出してる。  やらし…  ごめん、翠里、声聞きたい。翠里はキスをしていたいかもしれないけど…。  翠里のピンク色の性器を、下から指でスッと撫でながら唇を離した。 「あ…っ、あ ああ…んっ」  やっぱ声かわいーな  目も口も半開きで、すげぇエロい  もっとじっくり見てたいけどちょっと無理かも  先走りで濡れた翠里の性器をやんわりと握る。 「あ…んん…っ、や…慎…っ」  翠里が俺の腕を掴んだ。 「ん?」  
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