S   80

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S   80

 晩飯までは俺の部屋で過ごして、夜は翠里の部屋に行った。  声が洩れないように深く唇を合わせて互いに触れる。    ほんとは声が聞きたい。  少しずつ、掠れて甘く高くなっていく翠里の声。  スイッチが入った時の、普段と違う色っぽい翠里が見たい。 「…ん、ん…っ」  先に達した翠里のイッた顔を見ながら俺も達した。  膝の上にのせている翠里が、くたっとして俺にもたれかかってくる。    自分のと翠里のとゴムの処理をして、服を直して翠里の細い身体をぎゅうっと抱きしめた。  暗い部屋でぐずぐずしてると、それ以上のことがしたくなる。  翠里のナカに挿れてほしくなる。  翠里の背中をゆっくりと撫で下ろした。  俺を跨いで、大きく脚を開いて座っている翠里の小さな尻を、スウェットのパンツの上からそろりと撫でる。  翠里がぴくっと身体を震わせて俺にしがみついた。潤んだ大きな瞳が見下ろしてくる。少し、物足りなそうな顔をしてるように、見える。 「…明日、映画館で寝たらやばいからもう寝よっか」  頭を撫でてやると、翠里はじっと俺を見て、小さく頷いた。 「…あの、でも…慎…」 「ん?」  額をくっつけて、俺を覗き込む翠里が唇をぺろりと舐めた。 「…もちょっとキス…したい…」  やばい 可愛い  スイッチ入る一歩手前の顔から色気が滲む。 「うん…俺も…」  応えたら、えへへって笑った翠里の唇が、俺の上唇をちゅっと吸った。  このまま押し倒して首筋に口付けて、胸の先を舐め回して()かせたい。  翠里がどんな反応をするか、一度見てしまったから余計キツい。  すっげぇ贅沢な悩みだって、解ってはいるけど。  俺の首にしっかりと抱きついてる翠里が、キスの角度を変える時、僅かに目を開けて俺を見る。  あと一押しで、戻れないところに落ちる瞳。  落としてしまいたい、けど…。  翠里の甘い舌を宥めて、軽い口付けを繰り返してようやく唇を離した。 「…も…だめ…?」  掠れて、少しもたついた声と、覗き込んでくる潤みきった大きな目が強烈に誘惑してくる。 「ん…。今日はここまで、な…?」  細い身体をぎゅっと抱きしめたら、ドクドクいってる心臓の音が重なる気がした。  翠里が手を離さないからそのままベッドに横になったら、翠里が「あ」みたいな顔をして俺を見た。  なんだろ  
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