友人Fの本懐10 - 罪のしるし -

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「実はさ、幼馴染でよ、俺と同じ痣がある奴が居るのよ…」 幼馴染で同じ痣…。 私は眉を寄せて頷く。 それを見て大村は微笑むと、 「同じ頃にそいつにも痣が出来て、どんどん大きくなって行ってるんよな…」 大村は自分の掌の痣を親指で押す。 「そいつの痣もどんどん大きくなっている」 Fはコーヒーをすする様に飲むと、缶をベンチに置いた。 「その子は何処に痣あるん」 「ああ、首」 と大村は自分の首の横を指差す。 「女の子やろ…」 とFは言う。 「え、俺、女って言うたかな…。何でわかるんや…」 Fはまた微笑み、顔を伏せた。 何故か私にもその幼馴染が女の子だと分かっていた。 「実はさ…」 大村はその痣が出来た時の事を話し始めた。
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