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「その後は何とか様の石塔が誰かに壊されたって村中大騒ぎでよ。俺らがやったとも言えずに、黙ってた。まあ、夏休みも終わって、そのまま俺は街に帰ってきたんやけどな。でも考えてみると、その頃ななんよな…。俺の此処にこの痣が出来たんわ…。んで、その後会うと、幼馴染のキミコの首にも似た様な痣が出来てて…」
大村の話に私とFは頷いた。
「俺の痣はええけどさ、ほら、キミコは女やからさ、しかも首やし…。何かそんなオカルト的なモンなら、お前らで何とかなるんかと思ってさ…」
先日、眉を吊り上げて喧嘩した奴だとは思えない程、穏やかな表情で大村は話した。
「何とかなるモンか…」
私は小声でFに訊く。
「わからんけど…」
Fは満更でも無さそうに微笑んだ。
「で、お前のその田舎って何処…」
Fは身を乗り出して大村に訊いた。
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