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それから2ヶ月後。
うねめ小町はデビューの日を迎えた。
『幸予がリーダーだよ』『アルバイトとレッスンと強化合宿でかなり忙しいみたいで幸予とはなかなか会えないけど彼女の夢を叶えるためこれからも支えようと思う』ヒカリからその都度メールが送信されてきたけど、うまい話しには必ず裏がある。幸予は田母神に騙さているんじゃないか。いいように利用されているだけじゃないか。アタシの心配は尽きなかった。不安でしょうがなかった。
そしてその不安は的中してしまった。
初雪が舞う寒い朝だった。出勤したアタシは事務所の前で体育座りするヒカリを見付けた。
「どうしたの?」
「幸予が………幸予が……」
視点の定まらない目でヒカリはがくがくと震えていた。
「中に入ろう。まずは冷えた体を暖める。話しはそれからよ」
ヒカリを事務所の中に案内し、ファンヒーターをつけた。昨日夕方のニュースで、明日の朝は今季一番冷え込む。初雪が降るかもとお天気キャスターの佐藤さんが言っていたから昨日のうちに準備しておいて良かった。
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