第一話・雪兎くん、○漢される

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第一話・雪兎くん、○漢される

 みなさんこんばんは。伊勢嶋雪兎、17歳ホモです。この自己紹介、年単位で久しぶり!ちょいちょい登場はしてるけど、「俺」自身の一人称視点で独白するのは結構久々だもんね。  俺の事を知らない読者様のために、最初に軽く自己紹介をしておきましょうか。伊勢嶋雪兎17歳、群馬県は高崎市住みの男子高校生です。実家は、そこいらでは知らぬ人がいないと言われた個人病院だよ。そして逃げも隠れもしません、ホモで腐男子です…。って、家と学校では隠してるつもりですけど。想い人は、高校入学時に知り合った柔道部の岩本大地くん♡キャッ、言っちゃった♡  そしてこの作品は、この度めでたく強制非公開を食らった「欲望と言う名の電車」の焼き直しです。って、どうしてだよ!そこまで、過激な内容でもなかったでしょ!?「過激表現あり」のタグをつけておけば、大丈夫って言ったじゃんエブ(※言ってません)!  まぁ、いいや。消されたもんは、消されたで仕方ない。こうやって、原文を残してくれただけ有情と思うべきであろう。さてさて、今日はY(※旧・トゥイッター)で知り合ったエーミール君と言う少年と二人カラオケをしてきました。東京住みの子なので、秋葉原の「カ○オケ館」ですよ。  …それはいいんですけど、解散したに後アヌメイトで買い物してたら遅くなったなぁ。ちょうど会社の終業時刻で、帰宅ラッシュとかち合ってしまったぞ。  話には聞いてたが、東京の満員電車は凄い。文字通り、地面に足も付けていられない状態…。何とか向こう側の扉付近まで歩いて、足を落ち着ける事は出来ました。  言うてそこまで遅い時間帯でもないんですけど、今から高崎まで帰るのには結構かかるんですよね。何せ、一県を跨いでの移動ですから。まさかキャラ設定をした際、群馬と東京の間に埼玉県が存在する事を知らなかった作者がそうそういるとも思えません。  実家が裕福なので小遣いは多めにもらってますが、流石に新幹線を使うのもなぁ…。エーミール君に頼んで、もうちょい群馬寄りの所で会う事にしようかな。そんな事を考えていると…。  …何だか、尻に違和感が。これは、人の手…?満員電車で偶然当たってしまったと言う感じではなく、明らかに触られている…。と言うか、揉まれている。何なら、揉んでしだいてそれはいいように弄ばれている。  こ、これは…。言わずもがなであるが、○漢…?お、俺は確かに小柄で華奢な方ではあるが。今日は制服着てるし、女と間違えて触っている訳ではないだろう。話には聞いてたが、実際にいるんだなこう言う人…。多いのかな、○○線。いくら俺がホモでも、見知らぬ人間からいいように弄ばれるなんて。う、う…。  嬉しい!  電車で○漢プレイに遭うなんて、ホモとして一人前(?)じゃん?正直、ジャンルとして決して嫌いな方ではない。高校は地元にチャリで通っているので、こう言う美味しい体験(?)は無いんだよなぁ。通学時間と偏差値を比較考量した結果ではあるが、この様なご褒美(?)がある事を失念していた。そりゃ毎朝からっ風に身を打たれながらチャリ漕いでるよりは、どこの誰とも知らぬ殿方に身体をまさぐられていたいわさ。  あぁでも、今の高校行ってなかったら憧れの岩本に出会えていなかった?ううむ、あちらを勃てればこちらが勃たず。神様、俺は一体どうしたら良かったんですか…(神:「知らんわ」)?  BLの○漢プレイって、エブではあんま見かけないかな?非公開とか、うるさそうだしね。あぁでも、BL○veでは見かけた気がするな。後で、チェックしとこ。  軽く「男子高校生 ○漢」でググると、そこそこ体験談が見つかった。多くの場合は、嫌悪感しか感じなかったってやつだけど…。まぁ、そりゃそうだろう。でも中学生の体験談だと思うけど、○漢に遭って困っていたら高校生の男子に助けてもらったって話があったぞ。  おぉ。それ、恋に発展するやつやん…?マジで、新作のエピソードに使おうかなぁ。メモっとこ。  新作と言えば…。これ、妄想コンテストのお題に使えるかな。えと、今は「夏の終わり」と「発見」なのか。どっちも、微妙かな…?かろうじて「夏の終わり」が、夏の風物詩としての○漢って事で使えなくはないか。  ちなみに、この作品を書いた当時の妄想コンテストは「初めての○○」と「猫」でした。これは、「初めての○○」一択でしょう。人生初の、○漢被害ではありますしね。広い意味で「猫」と言えない事もないが、審査員のキャパシティはそこまで広くないと思われる。  そもそも、応募要件に公序陵辱…間違えた。公序良俗に反してはいけないって、明記してるんだよなぁ。まぁコンテスト用でない単発の作品に使っとけば、削除は食らわないかな(※食らいました)?  意識がエブ作家モードに入っていたので、いったん背後の○漢に戻ろうか。しばらく俺の尻を揉みしだいていた手は、するするとズボンを撫でながら前の方に回り始めた…!おぉ。そんな所まで行っちゃいますか。しかし本当、どんな人物なんだろう。  三原裕人(仮)、31歳既婚。二児の父親で、会社では営業部のエリートであるスパダリ青年。結婚生活に何らの不満はないが、線の細い男子高校生が何よりの好物。満員電車で目ぼしい獲物を物色しては、悶える姿を撮影し後々の慰みにしている…!  おっと。つい作家の癖で、フルネームまで設定してしまったぞ。もうちょい苦味走った、40くらいのが説得力あるかな。  いやいや…ここは逆に、年下の男の子ってのもアリじゃね?ショタは好みではないけど、14歳運動部員とかでヤりたい盛りのさ。彼はクラスメートの中性的な男の子に恋をしたけど、まさかそれを打ち明ける訳にもいかない。悶々として、つい車内で見かけたお兄様に手が伸びたのでした…!  悪くないかな。でも、どうせ体育会系にするなら…。想い人の岩本がいいわ、やっぱ。  今日も岩本は東京で柔道の試合があってその帰りだったが、車内で見知った制服姿の男性を見かけた。それは、兼ねての想い人である伊勢嶋雪兎であった。無防備に晒したそのケツを見ていると、自然と手がそこに誘われて…!  そうかそうか、岩本。つまりお前はそう言う奴だったんだな…?って、エーミール君みたいな口調になっちゃった。でも常日頃、必要以上にくっついてくるなぁとは思っていたわ。あれは柔道の練習でパーソナルスペースが狂ったのではなく、俺への好意の現れだった訳やな…?  水臭いなあ。そんなに触りたければ、いくらでも触らせてあげるじゃん!何なら、それ以上の事だって…。心の準備は、いつだって出来てるから…。どうしよう。このまま振り返って、警察につき出すなんて言ってやろうかな。  両手を合わせ、この事を黙っていてくれるなら何でもすると言い出す岩本。ん?今、何でもするって言ったよな?その言葉、後悔しても知らねぇぞ…。そう言って俺は彼の手を引き、夜の街へと繰り出した。まるでお城のような外観をした、ホテルへと向かって…。  って、あぁ!重要な事を思い出したぞ!今日はそう言う予定がなかったから、勝負的なパンツを履いてないんだった!母さんが○まむらに行って2枚980円くらいで買う、ペラいやつだ。伊勢嶋雪兎17歳、これはしくじったわ…。「人は見た目が1○○%」でいつもちゃんとした下着履かなきゃ駄目って言ってたけど、マジでそれだな。神様、こんな時はどうすればいいんですか(神:「だから、知らんって!」)!?  あ、パンツで思い出した。痴漢の手はすでにズボンのファスナーを降ろして、パンツごしに俺の(※削除対策のため検閲)。そうしてパンツの前開き部分から(※削除対策のため検閲)!  だ、駄目だよ岩本。いくら何でも、こんな所で…!あぁ。でも手慣れているのか、あまりの快感に身を委ねている事しか出来ない。うぅ、流されたくない。でも…悔しい、感じちゃうビクンビクン。  手の動きは、更に激しさを増し(※削除対策のため検閲)。  アッー!  …と声を上げる事はなかったけど、声を我慢した分さらに快感が増した気がする。パンツの中、えらい事になってるなぁ…。この点は、○まむらのペラい下着履いてて良かった気がする。  「○○駅ー。○○駅ー」  いつの間にか、途中の駅に到着したらしい。背後の手は、ご丁寧にファスナーを上げて直しておいてくれた。ついでに、ティッシュとかで拭いといてくれたら有り難いんですけど…。  彼にとっての、目的の駅であったのだろう。最後にちょっと尻を触った後、俺から離れて降りていく気配があった。  どれどれ。流石に岩本ではないだろうが、どんな野郎だったか顔を拝んでやろうかい…。そう思って、振り向いた所。  ………女かよ!  クソが!二度と来んな!  ちょっと美人なのが、余計に腹立つな。クソッ!クソッ!  どうやら、この俺を本気で怒らせたな。お前なんざ…次に書くBL小説の、当て馬役として登場させてやるわ!  …うぅ。でもちょっと、興奮はしてしまった。帰ってから、脳内で男に変換してもう一回抜くか…。その前に、次の駅のトイレでパンツの中どうにかしなきゃ…。  あ。あと、岩本は俺が痴漢されてたら助けてくれる王子様役がいいです。やっぱ。
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