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ふと我に返ると。
半殺しにされた不良が5人。
路上に転がっていた。
助けたはずの友人は。
驚愕と恐怖を顔に張り付かせている。
礼を言うでもなく、ただ呆然と佇んでいた。
重傷者が4人。死者が1人。
重傷者も障害が残るほどのケガだ。
相手が刃物を持っていた上にカツアゲの常習犯だったので、剣児の正当防衛が認められ、検察は不起訴処分にしてくれた。
事実上、お咎めなしである。
しかし。木刀で不良をブッ殺した剣児は、それ以降、その手の連中に一目置かれる存在になり、町中でよくケンカを売られることになった。
たいていは逃げたが、囲まれた時などは応戦した。
そして闘った時は全勝であった。
今度はきちんと手加減したが。
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