その翌日

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 みつるはご祝儀袋の中身が気になって気になって、美鈴が立ち去ったあと、そっと開けてしまった。  なかにはピン札の一万円札が三枚入っていた。 「えー! 金まで入れるか? 普通。なんて至れり尽くせりなんだ、美鈴姉さんは。まつりさんと美鈴さんの友情、すげーな!」  遠藤みつる、感心しきりである。 「俺は自腹なんだよな、きっと……。」  気になったみつるがもう一度袋のなかを物色すると、みつる用のご祝儀袋は見つからなかったが、白い細めの封筒がみつかった。 「友人代表 挨拶。そっか。まつりさん以外いないもんな。」  封は閉じられていなかったので、みつるはついつい中身を取り出す。  藤原美鈴が、友人に語らせる祝辞って、どんなんだ? と、大いに気になる。
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