終わりは始まり

蝉の鳴き声　切ない響き
夏から秋へ　訪れ
告げる　音

夏の終わりは　
きみに会える　メッセージ

今のぼくには
待ち遠しい　秋の始まり
そして　最後の
待ち遠しい　秋の始まり

学生は
永遠ではない
卒業が　やってくる

来年は　東へ西へ
互いの　進路は　未知数

夏休み　終えたら
きみに　必ず会えていた
秋から始まる学期
日常が　楽しみだった

今年が　最後
待ち遠しい　秋の始まり

それで　いいの？

きみは　ぼくにとって
特別な　存在

ぼくは　きみにとって
特別な　存在になりたい

思いは　募る
静かに　廻る

ひぐらし鳴いた
ぼくの　心マグマが
ゆるりと　噴き出した

蝉の鳴き声　
切ない音色
それは　切ない心と
一体じゃない

ひぐらし鳴いて
ぼくを　揺さぶった

夏休み　開けたら
きみに　告げるよ
ぼくの　思いの丈

一緒にいたい
心も　繋がっていたい
ずっと　ずっと

人生　一緒に
歩んでいきたい
きみと
ずっと　ずっと

思い　破れて
叶わない
一方通行　夢物語に
なったとしたら

ぼくは　蝉のように
抜け殻に　なって
砕けてしまうだろう

それでも
悔いはない

夏の終わりは
人生の　新たな始まり

勇気をくれた
ひぐらし鳴いた
夕暮れ