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「我々の担当区域、特に異常なし」
「そろそろ夏の国の終わりか。また春の国に戻ってきて、任務終了後は海水浴でも楽しもうか」
「いや、秋の国に行ってスキーでもやろうぜ」
「うーん、どっちにしようか」
「まあ、ゆっくり考えよう」
ズドーン
機体に大きな揺れが起こった。
「おい、何があったんだ」
「わからん。このままでは墜落するぞ」
緊急装置が作動し、砂漠の中に機体を何とか不時着させる事ができた。
「ふう、どうやら助かったようだ」
「とりあえず本部に連絡だ」
「わかった」
しかし・・・。
「ダメだ。通信装置まで故障したみたいだ。どうすれば」
「こちらの動きは本部にまで届いているはずだからすぐにでも救助隊が来てくれるはずだ」
「しかし、妙に暑いな」
「ちっ、室内温度維持装置までも壊れたか」
「ああ、早く来てくれ」
数時間後、ようやく救助隊が到着し、2人は救助された。
「いやあ助かったよ。このような形で夏の国の終わりを迎えるとはな」
「原因は機体の整備不良でしたか。昔と違ってめったに起こらないとはいえ、ほんのわずかな確率で事故が起こってしまうんだな」
「それじゃあ隊長、休暇を楽しんできます」
2人は去っていった。
―――終わり―――
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