さらば、夏休みのとも

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 ジリリリリリ。  目覚まし時計の音で目を開くと、窓から射し込む強い日差しがその目を貫いてきました。  夏織は、はっとして飛び起きました。窓の外を見ると、真っ青な空が広がっています。  しまった! 寝坊した! 早起きしなくていいと思って、夏休み中は遅い時間に設定していたんだった!  パジャマを脱ぎ捨て適当な服を着て、ランドセルを背負って部屋から飛び出すと、そうめんを抱えたママと鉢合わせました。  ママは一瞬目を丸くして、それからくすくすと笑って言いました。 「まさか、学校に行こうとしてるの? 今日から夏休みよ?」
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