奇妙な首輪とエルフ

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怪我しているのもあってされるがままに近い、しかしこのままでは何だか悔しい 沸々と湧き上がる想いに、あまりよく回らない思考で精一杯考えを巡らせていたが 「ぅあッ!な、んんっ…!」 啄まれるようなキスをされながら上下に扱かれる。ズルい、気持ち良いけど……気持ち良い、けど…! 「ふ、うぅ……ッあ、……ん、う…っく……!」 亀頭を手の平で擦られて腰が引きそうになるが、痛みで上手く動けない 「ん、…待ッ、ゆっくり……!」 ちゅ、と唇が軽く触れた。俺を映す瞳がそこにはあって、それが伏せられてから舌が隙間に入り込む 鼻で呼吸をするのに必死で、だらしなく口が開いてしまう。接吻と愛撫で思考がままならない 身体はビクビクしてしまうし、そろそろイきたくなってきた。それを察したのかリヒトは唇を離して薄く微笑んだ。 「…リヒトも、脱いでよ……」 窺うようにして見ていると彼は迷わず脱ぎ、ベッドに乗り上げてから足の間に入り込んで来た。 「手で合わせて、擦って…」 目がやや見開かれてからまた軽く唇にキスされた、かと思えば両手で陰茎を包まれて声が漏れる。 求めたのは兜合わせだ。リヒトの事だから口淫してきそうな雰囲気もあったが、それは避けたかった。 そんな事されたら抜くだけじゃなくなりそうだし、痛みに耐えながらなんて冗談じゃない くちゅりと上下にゆっくり擦られた。思わぬ快感に思わず声が出て、俺はすぐに下唇を噛んだ。 「…噛むな」 「ッて……恥ずか、しい…」 「俺しか聞いてない…」 そういうことじゃない、リヒトに聞かれるのが恥ずかしいんだって。ダメだ、と根本を強めに掴まれる。 「んぅうっ…!…分かった、ってば……」 噛むのはやめた、でも恥ずかしいものは恥ずかしい。顔が熱を帯びているのは触れなくても分かる。 「う、あぁっ…んんッ、ダメそれ、」 息遣いがよく聞こえる。お互いに興奮してるんだ、水音も派手になってきている。 リヒトの厚い手や指が速度を増す。さっきイく寸前まで持っていかれてたから、もう我慢出来ない 「っあ、あ!リヒトっ、もうッ……!俺っ…」 彼は何も喋らないが、息遣いだけは荒いままで扱く速度を早めた。俺は呻き、身体を震わせた。 少しがっつくようなキスをされ、彼の舌が絡まってから固まった。くぐもるような呼吸を静かに繰り返した。 「んーっ…ん、ふ…ぅう、……っは、ぁ…」 ぬちゅ、と2人分の精液が溢れていた。彼は腰を引き、ゆっくりと俺を握ってご丁寧に出し切ってからティッシュで拭った。 「っ……ボスは、そのまま休んで…」 彼はまた何枚かティッシュを取って己のモノを俺の時と同様に拭って捨てた。手際よく飛び散った液体を掃除している。 (う……付き合わせちゃったよ…) 変な夢を見たせいだとはいえ、結果的に気持ち良くしてもらった事には間違いない (するだけして、また眠くなってきたし) うとうとしてしまう、ああでも。体を起こそうとするが全体的に重い、手足が不自由で億劫になってしまってもいる。 視界の端でリヒトが見えて、顔だけを動かして彼を見ていると視線に気付いたのか近寄って来た。 「…終わった?」 力なく聞いてみると彼は頷き、また近くにあったイスに座ろうとした。座るの禁止、と言えば彼は困ったように眉をひそめた。 指だけでベッドを軽く叩いて促すと、リヒトはベッドの全体を見てから難しそうな表情をした。 「…俺が入ると、狭い……」 じ、と険しい顔で見ていると彼は観念したかのようにベッドへ乗り上げた。 それから俺に添い寝するような形で横に来てくれた。 ありがとう、とリヒトにちゃんと伝えてから俺はまぶたを閉じた。 翌朝、差し込む光で俺は目覚めた。今度はいやらしい夢を見る事はなかった。 さらりと髪を、頭を撫でられるような感覚がして目を向けると優しい表情のリヒトがこちらを見ていた。 (ぐっ……悔しいけど、顔が良い…) そりゃ格好良く作ったし!と、こちらに来てから何度思った事か そういえば、と寝起きだからかもしれないが働かない頭で疑問を投げ掛けてみることにした。 「…リヒトは…… 俺を、どう思ってる?」 さり気なく聞いてみると困ったような表情になった。そんなに難しい質問をした覚えはないんだけど 「…どう、とは……?」 「そこから聞く?」 この調子では俺の意図すらも説明しなきゃならなくなりそうだ、やっぱり何でもないと濁した。 ふっと息を吐いて腹筋で起き上がり、肘を付いて体を起こした。それでもまだ痛む リヒトは起こそうと協力してくれそうな仕草を見せたが大丈夫、と返した。 くっきりと鎖の跡があって、気が付いたら内出血もあちこちに出来ていた。 腕や太腿も今は擦り傷程度に済んでいるが、それは治療してもらったからだろう 「……お腹空いたな…」 ぐう、とタイミングよくお腹も小さく鳴った。ルームサービスが使えるから頼もう、と彼はそう言いながら魔術で画面を映し出してくれた。
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