コンラッドは月夜に踊る

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 ***  結論を言えば。  空き地からは、死体が出て来た。人形と見間違えるはずがない、紛れもない本物の死体だ。それも、サイズからして子供の。僕は腰を抜かして、ソッコーで警察に連絡を入れることになる。  死体の身元は、まだわかっていない。  弟は呑気に“呪われた人形と番人じゃなくて良かった!”なんて笑っているが。僕は正直、何一つ安心できないままなのだった。  というのも。 ――弟が見た怪人がそのまんまの姿だったとしたら。サイズはかなり小柄だったはず。……つまり、中に入っていたのは、大人じゃなくて子供だったのかもしれない。  死んでいたのも子供。恐らくは、小学生くらい。チラ見しただけなので性別はわからなかったが。  加えて、変化した七不思議が小学校で大流行していたというの問題なのだ。つまり、噂を流した人物=子供を殺して死体を埋め、怪人のコスプレをしていたであろう人物は、弟と同じ小学校にいるということではなかろうか?  もし小学校の子供が、人を殺して空き地に埋めて、しかもそれを隠蔽するための噂を流すなんて用意周到なことをしたというのなら。 ――世も末、すぎるだろ。  自分は探偵でも警察でもない。だから真相をそれ以上突き詰める必要もない。  今だけはそれを、少しばかり感謝してしまう自分がいたのだった。
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