めぐりあい

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 女性に甘えられると気持ちが悪かった。姉たちは父に甘えるときは何か裏があった。今の彼女の夫達にも同じことをしていた。それを見ていたからだと思う。  それに、自分ではなく、御曹司としての自分を求められている気がして、嫌だった。    御曹司の友達はそういう黎を女性を集めるために利用していたが、黎自身は女性を上手にはぐらかし、うまくさばいていた。女性の裏を感じることもできるし、どういう意図かも知っていたからだ。  そんな黎が、はじめて自分から可愛いと思った女性。それがさっきの百合だった。  だが、自分の生活や彼女の職業を考えると接点がほとんどない。でも、神楽を通して友人になればたまに会うことができるかもしれない。コンサートが待ち遠しかった。  
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