友人として

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 黎は、一番の目的を口にした。彼女の反応は悪くないから大丈夫だろうと……。  「友人ですか?でも、私なんて気が利かないし、音楽以外知らないから、堂本さんのお友達なんて出来ない……」  思いもかけぬ発言。黎は驚いた。今まで、友人なんて頼んでなってもらったこと一度もない。それなのに、この反応。  必死になった。  「友達は何かをしてもらうためになるものじゃないよ。もちろん、住む世界が違うけど、そういう違う所の視点を友達から得ることもできる。それに、君のマネージャーは俺の友人だ。それでもだめ?」  「……あの。私、演奏会前はそのことで手一杯になったりして、メールのお返事がすごく遅くなったり、電話も返すことが出来ないこともあります。友達はそれに呆れて離れた人もいるくらいです。それでもいいの?」  こわごわと聞いてくる。可愛い。そんなの俺の方が常習犯だ。  「全然問題ない。それこそ、俺もしょっちゅう忙しいと放置してる。でも、君からの電話やメールなら俺は必ず返すから君が返事くれなくても切れることはないから安心して」  「それってどういう?」
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