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「クラシックなどのティータイムコンサートのようなものをそういった社交に使ってもらうんです。うちが出資したプロダクションを使って演奏させて。文化事業にも熱心だというイメージがつきますし、女性客もあらたに付くかもしれない。広告もコンサートごとに載せてもらえば宣伝になる。いずれ、コンサートホールを堂本の名前で作ることが私の希望ですが、それはおいといて、どうですかね?」
黎の父は、息子が母の影響でクラシック好きなのはわかっていた。だが、そういった習い事は一切させずにきたせいで、彼がそういうものをより求めるようになったのはしょうがないと諦めていた。
まさか、それを仕事に絡めてくるとは思わなかった。
だが、今の話は非常に興味深く、自分が絶対に思い付かない内容だった。
社交には最適かもしれない。それだけでなく、今までとは違う方向性なので客層が増える可能性もある。
息子をじっと見つめる。何か考えがあるのだろう。息子は非常に頭がいい。
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