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序章
アンタにこの話をしたくて呼び出したんだ。
こんな状況で悪いと思っているが、次の目的地まで時間がある。だから、その貴重な時間をオレに使わせて欲しい。
アンタだからこそ話がしたいんだ。
オレがアンタに今までずっと非協力的な、反抗的な態度を取ってしまっていた理由もきっと知ってくれると思うんだ。
……、そう。そうだな。
アンタはオレのことを調査しない筈が無い。全部知っているんだろう。だが、おそらくこれは俺の口から言うべきことなんだ。
俺は人工知能が、お前達凡庸型人工知能が怖い。
初期の凡庸型人工知能は『恐怖の谷』が起きていたから、元より苦手意識はあったかもしれない。だが、俺のトラウマになったのはそんな陳腐なことではない。
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