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2.シャミーの秘密
「女の子の一人は、黒い髪を高いところで一つに結んでいてね。動くとゆらゆらして、見ていて楽しかったよ。もう一人は淡いブロンドのウェーブの髪で、前髪の半分をピンクとブルーに染めていてね。髪がふわふわで羨ましくなっちゃった」
「ふたりとも、『シャミー』って呼んでいたの。お友達の名前かしら。きっと迷子になっちゃったのね、あの森広いから」
シャミーはあんまり驚いて、口をあんぐりと開けました。
「シャミー?」
シャムが心配そうに声をかけます。すると、答えたのはシャミーではなく、ユニーとミコでした。
「君、シャミーっていうの!?」
「人間の二人が探していたのは、アナタなの? 人間と友達なの!?」
シャミーはハッとして、ふるふると首を横に振りました。
「逆だよ。私、本当は人間なの。だまっていてごめんね」
今度が二人が口をあんぐりとあける番です。
「ウソ! じゃあ、アナタは『フェアリー・ブリッジ』なの!?」
フェアリー・ブリッジ? 聞いたことのない言葉です。隣のシャムを見ると、スラスラと説明してくれました。
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