2.シャミーの秘密

4/4
前へ
/18ページ
次へ
「キミか。フェアリー・ブリッジは……失礼。僕はシシ。彼女はモニカだよ」 「よろしく。ところで謝るって、どういうこと?」  シャミーが聞くと、モニカは深呼吸をして話し始めました。 「あのね、今日、森の外へ行っていたの。でも、妖精だと目立つから、隠れていたときに見た女の子の姿に変身して遊んでいたの。帰ろうとしたら、アナタが声をかけてきて、慌てて逃げてきてしまった……。まさかアナタが追いかけてくるなんて思っていなかったから、白樺に飛び込んで、すぐさま変身を解いたの。で、アナタをココに連れてきてしまった。本当にごめんなさい」  「ううん、謝らなくていいよ、モニカ。私、ココに来ることができてラッキーって思っているんだ」  シャミーは、心底そう思っていました。モニカがアロマに変身して妖精の森に飛び込んでくれたおかげで、フェアリー・ブリッジだということが分かったし、何より、妖精に出会えたのです。  シャミーの言葉を聞いたモニカは、ホッとしたように微笑みました。 「ありがとう、シャミー」 「ところで、モニカはビーズを作っているわよね」  突然、シャムが聞きました。 「え、そうだけど……」  モニカがもじもじと答えると、シャムが続けます。 「そのビーズで、シャミーにブレスレットを作ってあげたら?」 「「えっ!」」  シャミーとモニカの声が重なります。 「作れるの?」 「うん……シャミーの好みに合うかわからないんだけれど……」  またモニカがもじもじとし始めます。すると、ミコとシシとユニーも声を揃えて言いました。 「「「モニカのビーズは素晴らしいよ!」」」  そして、一人ずつ好きになビーズのことを話し始めました。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

29人が本棚に入れています
本棚に追加