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モニカを待つ間、シャミーはシャムたちと話していました。
「ねえシャム。アナタもモニカのビーズを持っているの?」
「うん。たくさんあるよ」
「見たい!」
シャミーがお願いすると、シャムは細い、木でできた真っ直ぐな棒を取り出し、ブツブツとなにかを唱えました。
すると、ポンっ軽い音がして、淡い光に包まれた丸いものたちが空中に浮かび上がりました。シャムはそれらを一つずつつまむように集めると、座っていたハンモックにそっと乗せました。
シャミーは、ライオンに『お手』をされたときよりも驚きました。
(今、魔法を使った!)
「シャムすごい!今の魔法でしょう?」
「うん。『取り寄せの魔法』。そして、これは私の杖」
シャムは、はにかんで笑いました。
シャムが魔法で取り寄せたのは、キラキラとしたブローチやらイヤリングやらネックレスやらで、それぞれが宝石のように輝いていました。
「わあ、きれい」
「でしょう?」
そんな話をしていると、モニカが白い小箱を持ってやってきました。見ると、ベビーブルーの細いリボンが丁寧にかけられています。
「さあ、開けてみて!」
モニカから手渡された箱は、近くで見るともっときれいでした。
「箱には魔法がかかっていてね。キラキラしていて素敵でしょう?」
リボンをするりとほどき、箱を開けると、輝くブレスレットが収まっていました。
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