1.妖精の森

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 シャミー、顔がカアッ……っと赤くなりました。 (忘れたんじゃなくて知らないのに!)  シャムは、シャミーが人間だ、ということを知らないので、笑顔で続けます。 「そっかそっか。なら教えてあげるよ」 (な、なんか勘違いされてるみたいだけど……飛び方を教えてもらえるなら、ラッキーかな) 「1。軽くジャンプをすると、体が浮きます。やってみて」  さっそく講義をはじめたシャムの言う通りにすると、体がフワリと浮きました。 「2。体を行きたい方向へ傾けると、曲がります」  行きたい方向といって真っ先に思い浮かんだのは、前です。なので、前に思いっきり体を傾けると  ビュン!  ゴツン!  ギャッ!  また、切り株にぶつかりました。 「大丈夫?」  顔をあげると、目の前に手が差し伸べられていました。見上げると、ブロンドの髪の毛をお団子にした妖精が、心配そうにシャミーを見つめています。 「だいじょうぶだよ。えっと……」 「おーい」  シャムがやってきました。 「あ、キキもいたの。シャミー、こちら、キキ。キキ、この子はシャミーだよ」 「よろしくね、シャミー」 「よ、よろしく……」  キキは、シャミーの顔をじっとみつめて、こう言いました。 「ところでシャミー。アナタ、見慣れない顔ね。どこから来たの?」  ぎくりとするシャミーに、シャムも続いて質問します。 「確かに。私も聞いていなかった」 ギクギクっ。
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