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すべてを聞き終えたシャムは、長いシャミーの話を短くまとめあげてくれました。
「つまり、こういうわけね。シャミーは、友達二人とこの森に来た。一人で歩いていたら迷子になった。こまっていたら花の道があって、それに沿って歩いていたら友達の一人にそっくりな子が見えて、その子が飛び込んだ白樺の木の間に入ったら、ココについた」
「そうよ。友達はアロマとミルク。私、ちゃんと話したわ。二人の名前は覚えて」
「ええもちろん。髪を結んでいた子がアロマで、おろしている子がミルク、でしょ? そして、シャミーが追いかけてきたのもアロマの方。」
「ええ」
「……シャミーがついていったアロマって、本当にアロマなの?」
シャミーはそう言われ考え込みます。アロマにそっくりだったけれど、アロマはすぐに逃げたりなんかはしないのです。
「自信はないのだけれど――」
「あ、シャム!」
シャミーが言おうとしたとき、シャミーの声をさえぎって、男の子の声がしました。女の子の妖精も一緒です。
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