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「お給料もそれなりになって一人暮らしするときに、お前に普通に暮らすことなんて無理だって、言われたのを覚えてる。生活するのに駄目なことが、多すぎて自分でも嫌になるの。たしかに友達を上げられる部屋にはならなくて。それに自分に似た子供を、育てることなんて無理だって思ったし、結婚をするのも興味がなくって。史之のプロポーズを断った。この前逆プロポーズしたら、他の男を思ってる女なんて嫌だって、あなたを拒絶できたら、考えてもいいって言われた。でも、本当はまだ結婚するとか考えられない」
これは親の影響が大きいと多香子は思っていた。束縛されることに心が拒否をするのだった。晴久の寂しい感じには心が優しくなったが、束縛する部分には無理なところがあると感じていた。史之ならその距離感が心地よかった。頼りたいなんて虫の良い話だけれど。
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