真実を映し出す水晶玉

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僕はママさんの出身などの質問をするとママさんは静岡出身で、東京で結婚して男の子を授かったけれど離婚して静岡に戻ってきたという話だった。 僕はママさんのお子さんのことが気になって聞いてみると、経済的に生活が困難になり男の子は児童養護施設に預けたという話だった。 水晶玉は何故僕をママさんと唯織さんに引き合わせたのか、理由が分からなかった。 ただ、僕はママさんと話をすると何故か心が和むような懐かしい感情を持ったことが不思議に思えた。 ママさんとの話は楽しくて、話を続けたい思いもあったけれど、この日は22時を過ぎた頃、会計して自宅に帰った。 帰り際ママさんが玄関の外まで僕をお見送りしてくれて、 「またお越しください。」 と笑顔で声をかけてくれたので僕は、 「また来ます。」 と言って店を後にした。
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