本当にあった怖い話

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これは賃貸の仲介会社で働いていた時に体験した話。 主な業務はお客さんに部屋の提案をして一緒に内見して、気に入ってもらえたら契約して住んでもらう。 紹介しやすいように大家さんから部屋が空いた等の連絡が来た場合は、部屋を見に行き、写真を撮って、お客さん用の資料を作成していた。 たまに変わったお客さんもくる。 家賃5000円の物件ありませんか? 一番高いとこ内見しなくていいからすぐ契約してほしい。 事故物件に住みたい。など色々ある中、今住んでいる家がなにかおかしいから早く出たいので即日住めるところがいい。と言うお客さんが来店した。 なにがおかしいのか尋ねると、トイレのシミが人の形に広がっていっているというものだった。 水回りは水漏れにより、そう言ったことが起こるという話を当時はよく聞いていた。 それをお客さんに伝えると、同じような話を聞いて調べてもらったが、どこにも異常はないと言われたらしい。 物件を管理している管理会社、自分で頼んで呼んだ業者共に異常がないと判断され、原因がわからないままであった。 しかし、そこからおかしなことが起こり始める。 そのお客さんは夫婦2人暮らしでいたのだが、二人同時に金縛りに合い部屋を横切っていく人ではない何かを毎日見るようになり、それを見た後はトイレにあったシミがなくなっており、横切って消えていった場所にシミが移っているのだそうだ。 そして朝仕事に行き、帰宅するとそのシミはまたトイレに戻っている。 それからはうまく眠れず、やっと眠れたと思ったら金縛りで起きるの繰り返しの日々を送り、心身共に疲れ果てているので1日も早くそこから離れたい。 必死に話すお客さんに即日入居可能の物件を3件紹介する。 3県とも見てみたいと言われたので、夫婦と共に内見へと足を運んだ。 1件目は5階建てののマンションで、紹介する部屋は5階の角部屋だった。 マンションに到着した俺と夫婦は車を降りてマンションへと入り、エレベーターへ乗り込む。
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