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「全然違うよ。定員とか倍率が違うし、日程も変わる。だから、自分の得意科目を重視した試験を受けたいと思っても、極端に定員が少なかったり、他の試験と日程が重なったりして受けられないこともある」
「そっか、試験日が同じだと受けられないですもんね」
こう言ったのはのどか。
スケジュールについては下段の説明のときに詳しく話すよと伝えて、再び説明に戻る。
「次に、試験科目も注意してね。これは前にも話したけど、試験によって必要な科目がばらばらだと、かなり難しくなるから」
「今まで何も考えないで勉強してたけど、もしかしたら古文とか漢文が必要ないって可能性もあるんだよね?」
「そうだね。社会を使わないとか、英語だけとか、そういうパターンもある」
藍の質問にはすんなり答えられたけど、四人の第一志望をふまえると国語と英語と社会は必要なはず。
藍だけは楽なほうに逃げてしまわないか心配だ。
ちなみに、立教大学のように、英語の個別試験は行わずに、共通テストの成績をそのまま代用する仕組みの学校もある。
英語検定やTEAPなど、資格試験で優秀な成績を取得していればそれも使えるのだが、誰もそれらには手をつけないことがわかっている。
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