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解き終わったらすぐに答え合わせをして、とりあえず点数を出す。
満点が取れれば一番いいけれど、点数を気にするつもりもない。
解説はあとでじっくり読んでもらうとして、のどかがどんなことを考えて答えを決めたのか、その説明はしてもらう。
ただし、その内容も重視しない。
要するに、芹奈はこの取り組みを通して何もアドバイスはしないのだ。
先生の言った通りにやれてるねとか、その考え方でいいと思うよとか、ひたすら肯定的な言葉を投げかけ続けるつもりでいる。
ほめて伸ばそうというわけではないが、精神面をリセットさせることが目的なのだ。
やり方は間違っていないと昨日の段階で先生に言われたのなら、これからもそれを続けていくしかない。
それなら、余計なことは考えずに、練習を続けていけばいいのだ。
自分の能力や勉強法に疑問を持ち続けながら、残り約半年の受験生生活を続けるのはとてもしんどい。
だから今は、芹奈と一緒に何かをした、という事実が作れればそれでいいのだ。
のどかは芹奈に対して絶大な信頼を持ってくれているはずだから、それをうまく使って気持ちをリフレッシュさせるのである。
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