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「スケジュールを無視して受験計画を立てると、そうなる可能性もあるね。だから、このときは私から変更を打診するかもしれない」
「受かるかどうかなんてわからないですもんね……」
「そうなの。前にも言ったと思うけど、レベルが低い順にちゃんと受かるとは限らないからさ」
ここは大丈夫だと想定した大学に受からないことはままある。
しかし、それよりもレベルが高い大学に受かって救われる、というケースも珍しくはない。本当にふたを開けるまでわからないのだ。
「高校受験のときは楽だったのになー」
「ね。だけど、埼玉県の仕組みはかなり特殊みたいだよ」
「そうなの？ 確約みたいなものってないのって聞こうと思ったんだけど」
埼玉の中学生は、公立高校を目指す人が圧倒的に多い。
その前に滑り止めとして私立高校を受けるのだが、事前に模試の成績を見せて、高校が定めた基準をクリアしていればほぼ間違いなく合格するという、確約みたいなものがもらえるのだ。
埼玉の高校生にとっては当たり前のようなこの制度は、大学入試では存在しない。
埼玉出身ではない譲治に言わせれば、埼玉の高校受験が特殊過ぎるとのこと。
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