プロローグ

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 復習をより効果的にするためには、集中して授業を受けなければならない。  授業中により多くの情報を得るためには、事前の予習は欠かせない。  こうなると予習も授業も復習も全部大事ってことになってしまうのだけど、大切なのは心の持ちようだ。  予習はあくまでも予習であって、正確な理解を追求する必要はない。  このあと受ける授業でどんな話がされるのかを事前に把握して、聞くべきポイントを絞るためにするのだ。  言い方を変えれば、そこまで熱を入れる必要はない。  ところが、生徒たちの多くは予習に時間をかけてしまう。  予習が不十分だと授業を満足に受けられないから、というよりは、授業中に先生に指名をされたときに答えられないのが嫌らしく、必死になって調べて答えを用意するのだ。  その結果、授業は単なる答え合わせの場になってしまい、正解したところに関しては解説を雑に聞くことになる。これはよくない。  そして授業が終われば、次の授業に向けた予習を始める。  間違えたところの復習はなんとなくテキストを見返すだけで終わってしまうのである。非常によくない。  これは完全に手段と目的をはき違えていることになる。授業を受けるための予習に意味はないのだ。  復習をしっかりしないと、ただ単に「見たことのある問題」が増えるだけで、とてもじゃないけど成績向上にはつながらない。
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