SP缶助&白柴りんの出動日記

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         序章 関谷缶助が夏凛さんと結婚して 『呑辺缶助』 になった。いずれは呑辺財閥を 背負う事が決まっている。それに向けて これから日々勉強。その前に心も身体も 強い男になる為にまずは近藤隊長の元で 修行することを義父に願い出た。 ************************* 結婚式を終え、その3日後に僕は 呑辺財閥専門SP近藤隊長の弟子になった 先輩には、長谷川さん(人間ツアーリボンバ) 加納さん(歩く核弾頭)このお二人 そして隊長の近藤さん(雷神)三人とも人間とは 思えぬニックネームが付いていて 僕には雲の上の人だ。 『呑辺財閥専門SP』とは、近藤隊長率いる スペシャルポリス、今までは呑辺財閥の経営陣 だけをガードしていたが、僕が入った事により 新しい部署と認められた。 近藤隊長は警察官でもあり警視庁から直接 配属されているらしい、長谷川さんと加納さんは 昔地下格闘技とかで最強と言われていた時代も あって、それをやめて 民間の警備会社に勤めていたところを 近藤さんに引き抜かれ現在に至るそうだ 警察から直接の配属などは異例中の異例で いかに、呑辺財閥が一般の企業と違うと言う事が わかる。 僕がSPに配属され一ヶ月が過ぎた。 まずは空手で 有段者になる、それを目標として 稽古に励んでいる。 「缶助、今日の稽古はこれで終わりだ。 君がSPに来て一ヶ月過ぎたがどうだ? 感想は?」 「はい、全てが僕には初めての経験で 今の所ついていくのがやっとです、 でも、必ずやり切って見せます 長谷川さんや加納さんのように強い男に なって見せます!」 「そうだ!その息で頑張ってくれ、 まだまだ序の口、これからもっと厳しい 鍛錬がまっているからな、君が自分で選んできた 泣き言なんか聞かないからな、呑辺社長からも 「ビシビシ鍛えて欲しい」 と言われている、覚悟しておけよ!」 「はい!望む所です!」 「今言った事忘れないようにな!」 横から長谷川さんと加納さんが指をポキポキ 鳴らしながら言っていた。 「は、はい........お、お手柔らかにビシビシ お、お願いします!!」 「ははははっ」 ビビっている僕を見て3人が笑っていた。 修行が今の僕の仕事。仕事が終わり道場を後にする、道場と言っても敷地内にあり 歩いてすぐ夏凛さんとりんちゃんの所に 帰れる。 「ただいま〜」 と玄関を開ける。するとメイドさんが数人で 「おかえりなさいませ」 とで迎えてくれる、夏凛さんの実家にはいって もう一ヶ月を過ぎたというのに 未だにこの状況には慣れない。 どうしてもよそよそしくなってしまう。 後から夏凛さんとりんちゃんが来てくれるのだが 「僕が帰って来た時はメイドさん達の出迎えは いらないですよ、夏凛さん」 と言っているのだが、 「これもメイドさんたちの立派な仕事なの あの人たちの仕事を取っては行けないよ」 と、夏凛さん。でも僕の食事は夏凛さんが コックさん達と一緒に作ってくれる。 そして二人と一匹で食事にする。 僕達の部屋は夏凛さんが今まで使ってた部屋 充分な広さだ。部屋の隅にはりんちゃん専用の 小さな部屋を作りそこでりんちゃんは寝ている どう言う訳か、僕が夏凛さんと一緒に寝ても怖い顔をしなくなった。 りんも僕と夏凛さんが夫婦になったのを わかっているのだろうか? 夫婦の夜のご挨拶の時もりんちゃんは 一度も邪魔しに来たりはしない。 なんとも賢いりんちゃんだ。
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