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そんなりんちゃんに夏凛さんが
警察犬の訓練をさせると言ってきた。
「缶ちゃん近いうち、りんちゃんに
警察犬の訓練をさせようと思うの、そして
りんに試験を受けさせて警察犬の資格を
取らせようと思ってる。
警察犬にするわけではないけど
りんも缶ちゃん達と一緒にSPの仕事を
させたいなと思ってね、訓練には私が
連れて行く、ねえ、いいと思わない?
手続きとかは、木戸刑事がやってくれるって言うから、りんにやらせてみようよ、絶対にいい線
行くと思うよ」
「そうですね、りんは賢いし自分の仕事を
わかっていますからね......
やらせてみましょうか」
「よし!決まり!明日、早速木戸刑事に連絡するから」
「りんちゃん、これから頑張るんだよ、
缶ちゃんも頑張っているんだから、
あなたも負けない様にね」
夏凛さんがりんと同じ目線で言い聞かせると
りんは「私やってみる」とでも言ってるかの様に
「わん!わん!」と2回吠えた。
僕もりんに負けていられない、
修行に専念して早く一人前にならないと
もりもりと闘志が、湧いて来たのだった。
夏凛さんとベッドに入ると夜の闘志もモリモリ
と湧いてくる僕だった。(一応新婚さんなので)
*************************
りんちゃんが、僕達の寝ているベッドの上に
飛び乗って来た。りん恒例の目覚ましの
ワン吠え、一回吠えて僕達が起きないと
二回、三回と吠える。散歩に連れてけと騒ぐ
夏凛さんが、りんに胴輪をつけ
散歩に連れて行く、りんの散歩は夏凛さんの仕事になった。トレーニングがてら僕が散歩に連れて行くと言ったのだが「身体を動かさないと太る」
と言って自分から志願したのだった。
夏凛さんとりんちゃんが散歩に行っている間に
僕が朝食を作ろうと厨房に行っても
「若旦那様は、お部屋でお待ちください
私達がお持ちしますので」と追い出される。
何とも高級ホテルにいるような感じで
僕にはいつまで経っても馴染めない。
現在、敷地内に僕達の新居を新築してくれている
会長のお爺様からのプレゼントだそうで、
僕にはプレゼントと言ったらおもちゃやケーキ
しか思い浮かばないのに
新築の家がプレゼントというのだから
僕の考えの及ばぬ世界の人達と言うのが
改めてわかったのだった。
夏凛さんはそれが普通と思っているらしいが
マジで僕にはついていけないところがあった。
夏凛さんと結婚して僕も呑辺家の一員に
なったのだからそれなりにって
それなりがどれだけなのかわからないでいる。
夏凛さんは超が何個も付くお嬢様と言うのが
改めてわかって来た今日この頃だった。
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