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禁断のから揚げ&マヨネーズ編・2
二限が終わると、ちょうどお昼時。
お昼は、買い置きのパスタで済ませた。その代わり、今日はもう講義もバイトもないので、手間をかけて晩ご飯を豪華にする。
あとは、おばあちゃんの送ってくれたお米を受け取って、晩ごはんの買い物に行くだけだ。
バイト先でもらったレシピの書いてあるメモは、バイト用のリュックサックのそこでくしゃくしゃになっていた。
レシピによると、鶏もも肉に醤油やしょうが、にんにくで下味をつける。たしか、レストランでは開店前に唐揚げ用の鶏肉を調味料に漬け込んで冷蔵庫にストックしていた。調味料は、大体もう家にあるもので間に合いそうだ。
テレビのワイドショーを聞き流しながら、スマホでソシャゲのノルマを回収しながら宅配便を待った。
配達は、十五時四十五分という微妙なタイミングでやってきた。
若干待ちくたびれて焦れていた私は、荷物を受け取るなり用意していたカッターナイフで段ボールの封を切り、スーパーのレジ袋に入った新米を取り出す。
一緒におばあちゃんのメモが入っていて「食べたら電話してね」と書いてあった。
お米の入った袋片手にキッチンへ行き、袋の結び目を解くと、米ぬかの香ばしい匂いがふわっと漂った。精米したてのお米の匂い。新米は特に瑞々しくて、むっとこもった匂いがする。
計量カップで二合測って炊飯釜に入れた。
おばあちゃんの家から送ってくれるお米はいつも無洗米にしてくれているので、炊くときは水を入れるだけでいい。目盛りまで水をいれて、炊飯器にセットする。
炊き立てを食べたいから、十九時に予約をセットして、買い物リストと財布を入れていた買い物用のバッグを掴んで家から出た。
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