夢と現実

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夢と現実

 太陽に見守られ、野を駆け回る。装い豊かな蝶や花が、私の回りを彩った。木々が語りかけてきて、雲も優雅に揺蕩っている。  際限ない青の天井。一つもくっついてこない視線。大の字で土に寄り添えば、温かな香りが心身を包む――。  今日はそんな夢を見た。幸せな夢だった。 *  目を開くと、やっぱり真夜中だった。古時計の音が、静けさを引き立てている。  大窓を覆うカーテンをすり抜け、月光が広い部屋を照らしていた。端の時計をも照らし、二時過ぎだと私に教えてくる。  失敗を目に映す度、無意識に息が漏れた。まだ一時間も経っていないなんて。  不必要に休息を強要されては、眠くなれるはずがないのよ、お父さま。  湧き出た小さな怒りは、自動的に悲しみへと変換された。
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