甘く蕩けるような愛で

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「んっ…」 目を覚ませば豪華なシャンデリアの煌めく天井が見え、違和感を覚え辺りを見れば仮面をつけた正装の男達がワイングラス片手にこちらを見ながら何か話しをしている。 起き上がろうとしても体が固定されていて動けなくて、見れば手も台に固定されていて頭だけ起こせば裸で股を開いた状態で晒されている。 「まっ、将臣…!」 「ここに居るよ」 頭上から俺を覗き込んできて、俺の隣に来て俺の腹を撫でる。なんだよこの状況…何で俺こんな事になってるんだ?? 「うぐっ!?」 「さぁ始まりますよ。私の子が生まれ出るその瞬間を大勢の人に見てもらうんだよ」 「やっ、やだ!やだ将臣!!」 腹が痛くてたまらないが、こんな大勢の前で産むなんて嫌だ!だが将臣は唇を重ねてきて俺の言葉を飲み込んでゆく… 嫌だったが我慢できなくて、俺が腹に力を込めればザワザワと会場が騒がしくなってゆく。頭が見え始めれば、それで抜き始める奴も居て俺は恥ずかしくて悔しくてなんとも言えない感情に涙が零れでる。 「私の美しい柊から私の子供が生まれる官能的な瞬間だぞ?見てもらいたいに決まっているだろう」 「ぅぁああ!!」 助産師も居ない中俺の出産ショーは進んでゆく。この痛みには慣れなくて、逃げるように身悶えたが固定され逃げられる訳もなく三人目を産み落とした。
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