甘く蕩けるような愛で

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無言でカウンター席に座らされ、頭を乾かしてくれて手の手当もしてくれる。何も聞かずにテキパキとしてくれているが、俺はぐちゃぐちゃの感情のままここにいるのも悪くて俺は立ち上がるとまた座らされた。 「二度と来てくれないかと思った。番は解消してずっと待ってたんだが、まさかこんな姿です来るとは」 「ますたぁ…俺…死にたい」 「死にたいなんて言わないでくれ…ずっと待ってたんだ…来てくれるのを」 自分が濡れるのも構わずに抱きしめてくれる。俺は背中に手を回し涙が溢れ出て、みっともなく声を上げて泣いてしまった。 落ち着いてきた頃優しく頬に触れてくれて、触れるだけの優しいキスをされた。その次は押し付けるようなキスをされ、お互いの舌を絡め合うキスをする。 雨音が微かに聞こえる店内にはお互いの吐息と水音が聞こえ、俺は背中から首に手を回して引き寄せてキスをねだる。 「さっそく他の男に鞍替えか?淫乱だな」 「将臣っ…!」 傘を閉じて扉を開けて入ってきたその姿に俺はマスターに縋り付くように抱きつきマスターは俺を守るよう抱きしめてくれる。 「さぁ返してもらおう。それは私の番でね」 「怯えてる…あんた何をしたんだ」 俺の震えを感じたマスターは将臣から守るよう後ろに庇い将臣の前に出た。すると将臣は懐から札束を出し床に投げた。
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