甘く蕩けるような愛で

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昼間から豪華な家具の並んだリビングの高そうなソファーの上で、スルメをかじりながらビールを飲んでいる。将臣は会社に出向いていて、俺は仕事も無いので暇を持て余していた。 テレビを付けてさして興味も無いニュース番組を流し、スマホを触りながら美味しそうなツマミを頼もうかと悩んでいた。 すると将臣から電話があり、スルメを咥えながら見ていたが出ない訳にもいかなくて仕方なく通話を開始する。 『今夜食事に行くから会社に来い』 「りょーかい」 『八時だ。良いな忘れるなよ』 そう言って通話が終わり、俺はスマホをソファーに投げてまたスルメを齧り始めた。どこに食いに行くんだろ?焼肉とか行きたいな… 夜にいつものラフな格好で会社に向かえばそこは高層ビルで、自動ドアが開き受付に向かう。美女が俺に気付き深く頭を下げてきて、将臣もこういう女の方が良いんじゃね?とは思うが俺からは何も言えない。 「いらっしゃいませ奥様。社長はもうすぐ参りますのでお待ちください」 「そ?ありがと」 ロビーのソファーに座っていれば足音が近付いてきて、そちらを見ればビシッとスーツを着た将臣が居て俺の服装に眉間に皺を寄せた。だが服装を指定しなかったのを思い出したのか眉間のシワが消え俺の目の前に来て手を出すのでその手をとれば立ち上がった。
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