白銀の瞳は月夜に輝く

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『十分で支度しろ。あと一時間もすれば朝日が昇る…その前にこの村を出るぞ。』 「わかりました…。」 あれからレミは、白銀の森を出て悪魔と共に一度自宅へ戻っていた。必要最低限な物だけをカバンに詰め込むと、足音を立てないよう、そろりそろりとマニラの寝室へ向かった。彼女の枕元に小さな手紙を一つ置き、「元気でね…。」と、蚊の鳴くような声で呟き寝室へ戻る。 自室の窓を開け放つよう悪魔に指示されて、それに従った。そしてレミは、『私の手を掴め。』と差し伸べられたその手を取る。 悪魔の力によるものなのか、体がふわりと宙に浮かんだ。レミは一瞬驚いたが、不思議なことに怖いとは思わなかった。真っ暗な夜の世界に浮かび上がる満月が、悪魔とレミを照らす。 そして二人は、夜の世界に溶け込んでいった。 END_ こちらの作品は続編を執筆中です。 タイトル・設定・内容を少し変えた形で、続きを書いています。続きは下記のURLから読めますので、皆様ぜひ、よろしくお願い致します!⟡.* 【(ルーン)の光に照らされて】 https://estar.jp/novels/26169612
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