白銀の瞳は月夜に輝く

1/8
13人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
──その昔、今から約300年程前のこと。 満月の夜、ある村に、一軒家ほどの巨大なオオカミが突如現れた。魔物が住み着いているから近づくなと、人々から恐れられている森の奥から現れたのを、村民の男が目にしたらしい。 そのオオカミは村を荒し、人間を喰らった。生き残った者達がみな口を揃えて言ったというその言葉を、私は幼い頃、亡くなった祖母から一度だけ聞かされたことがある。 白銀の体毛と瞳を持つ巨大なオオカミだった、と。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!